団体のツアーなどで中国を旅行する場合は、中国に着いてからの交通手段も用意されていますし、ツアーコンダクターの方が同行してくれるので、付いていくだけで良いのですが、フリーツアーや航空券だけを購入して、旅行する場合は、事前に交通機関も確認しておく必要があります。中国の交通は、日本と同様に、鉄道・飛行機・バス・フェリー・タクシーなどがあります。特定の地域だけを回る場合は、バスやタクシーだけを利用する方法もありますが、色々な地域を回る場合は、鉄道や飛行機、フェリーなども調べておいた方が良いでしょう。

まず、鉄道については、北京~上海間、北京~杭州間、北京~深セン~九龍間、北京~ハルピン間、ハンヨウ~大連~旅順間など多くの路線があり、モンゴル方面のウルムチに行く路線、チベット方面のラサに行く路線などもありますので、中国の主要な地域に行くことができます。また、ただの交通手段としてではなく、観光を楽しめる部分もあり、青蔵鉄道では、青海省西寧からラサに行く途中で、標高4千m以上の区間が約千km続き、途中では鉄道として世界最高所の5,072mの峠を越えますので、貴重な体験ができるようになっています。また、上海浦東国際空港と地下鉄の龍陽路駅の約30kmを、8分程度で行くリニアモーターカーもあります。路線にもよりますが、日本と同じように、急行・特急・ノンストップ特急・CRH型があり、CRH型は新幹線に相当します。座席については、軟座と硬座があり、硬座が一般的な車両で、硬座が日本でいうグリーン車となっています。

鉄道では行けない地域に行きたい時の交通では、長距離バスが便利です。中国のバス路線は、小さな町にも行くことができるように、多くの路線があり、基本的には鉄道と長距離バスを利用すれば、中国全土に行けるとも言えます。バスに乗る際は、乗車券を買ってから乗るようになります。途中から乗車する場合は、座れないことも多いのですが、乗車券は当日でも購入できるので、利便性は高くなっています。

タクシーは、ほとんど日本と同じで、町中や観光地などで利用しやすく、乗り方も日本と同じです。飛行機については、中国国内のほとんどの省と自治区に空港がありますので、短い時間で長距離移動したい場合は、飛行機を利用して、空港からタクシーやバス・鉄道を利用すると良いでしょう。日本と全く違う交通としてレンタカーがあり、中国では主に、中国在住の外国人やビジネスマン向けとなっているので、旅行者はほとんど利用できません。