中国は、以前から日本人が旅行する国として人気がありましたが、近年では世界的にも注目が集まる国になってきています。しかし、まだまだ色々と知らないことも多く、実際に中国に行ってから、初めて知ることもあります。事前にある程度の知識があれば、旅行に行った際にも感じ方が全く違いますので、中国への旅行を考えている方は、地理や歴史、気候、言語などを知っておくと良いでしょう。

まず、中国の基本情報として、人口は2013年1月1日時点で、約13億5400万人で世界一となっていて、行政区分ごとに見てみると、一番多い広東省が約1億人、山東省が約9500万人、河南省が約9400万人となっています。東京の人口よりも多い行政区分が、26個もあり、その人口の多さが分かります。ただし、日本と違う部分として、国土の広さがあり、国土総面積は約960平方キロメートルで、ロシア、カナダに続いて世界第3位の広さを誇ります。その為、一部の地域を除くと、極度に人口が密集しているという程ではありません。

国土が広いだけに気候も地域ごとに差があり、南の方からおおまかに赤道地帯、熱帯、亜熱帯、温暖帯、温帯、寒温帯の6つに区分できます。特に9月から4月までの間は、乾燥した冷たい風が北から吹くので、南北の温度差が大きくなります。逆に5月から8月までは、東部と南部の海から温暖湿潤な風が吹きますので、南北の温度差は小さくなります。このような気候から、中国の北から南まで旅行する際は、5月から8月までの間が適していると言えます。気温以外で、地域ごとの気候を見てみると、北の方や西の方は、乾燥していて、強い風が吹きます。東の方は、日本に近いこともあって、比較的日本と同じような気候で、夏は湿度が高く、冬は乾燥します。南の方は、夏に湿度が高く、非常に暑いのですが、冬は暖かく乾燥します。中央は1年中湿度が高く、夏は非常に暑くなります。

また、国土が広いことは、気候以外にも言語に影響があり、おおまかに言うと7つの方言に分かれるとも言われています。これらの方言は、発音・語彙・文法が全く違うので、特定の方言だけを覚えてしまうと、他の地域では話が通じないこともあります。その方言とは、広東語・北方語・呉語・カン語・湘語・ビン語・客家語となっています。しかし、これらの方言を全て覚えることは大変ですし、「普通語」という、日本で言う「標準語」があり、約7割の人が理解できますので、中国に旅行する際は「普通語」を勉強しておくと良いでしょう。