自然豊かな中国雲南省の魅力

■中国雲南省の立地
中国雲南省は中国の南西国境地帯に位置し、東は広西チワン族自治区、貴州省と接し、北は金沙江を隔てて四川省と向かい合い、また北西はチベット自治区に連なり、西はミャンマーと、南部・南東部はそれぞれラオスとベトナムに接しています。雲南省の省都は昆明です。

九龍十瀑 雲南省

この雲南省の標高は高く、南部は1500~2200mで北部は3000~4000mの山が連なり、最高峰は6740mの山もあります。ただし東側は雲南貴州高原と呼ばれ、なだらかに平坦地へと変化しています。
この雲南省には少数民族を含め総人口は4200万人弱に及び、昆明には650万人ほどが暮らしています。最大の少数民族はイ族で人口は400万人程度と言われています。

昆明湖
昆明郊外

■中国雲南省の自然
雲南省は北回帰線が横切り、緯度は比較的低く、南部の低地では亜熱帯性気候ですが、北部の高山地帯では亜寒帯性気候となっており、気候が多様である点が特徴と言えます。
中国の山は一般的に樹木の少ない禿山が多いのですが、雲南省は緑の森林に覆われており、動植物が豊富で自然に恵まれた地域となっています。また天然資源にも恵まれたエリアでもあります。
こうした事から、雲南省は動物の王国、植物の王国、非鉄金属の王国、漢方薬材の里とも呼ばれているのです。
また雨が比較的多い事から水資源にも恵まれ、川や湖の多い地域であります。

古都

■中国雲南省に世界遺産
先に記載した様に、雲南省は自然豊かな地であり、省内に3つの世界自然遺産を有しています。
その1つは三江併流で、中国のチベット高原に源を有する三つの川、金沙江(長江上流部)、瀾滄江(メコン川上流部)、怒江(サルウィン川上流部)が雲南省北部を平行して流れており、その広大なエリア内に14の自然保護区があり、動植物層が豊かな事から自然遺産に認定されています。
また中国南方カルスト地帯は、中国南部に広く見られる多様なカルスト地形の中でも特に素晴らしい景観を持つエリアとして自然遺産に登録されています。
さらに澄江(チェンジャン)動物群は、約5億2,000万年前(古生代カンブリア紀前期)に生息していた動物群の呼称で、この化石の発見地として自然遺産に登録されているのです。
また世界文化遺産として麗江古城があります。ここは少数民族のナシ族によって建設されたもので、麗江市の旧市街地として独特な雰囲気の建造物が多数残っています。

麗江古城

■中国雲南省の観光
先に記載した様に自然豊かで、世界自然遺産や世界文化遺産を擁する雲南省は、万年雪の覆われた山々のトレッキングや、自然と少数民族の文化が織りなす詩情豊で絵画のような感動的な景色を楽しむ観光地となっており、特に旅慣れた観光客に支持されています。

神秘的な棚田の風景

絶景スポットとしては天国ような黄金の土地と称される羅平の世界一の菜の花畑や、千年を掛けて作り出された七色に輝く元陽の棚田や、万年雪・氷河を頂く梅里雪山を望めチベット文化が香る天空の理想郷シャングリラ等、枚挙にいとまがありません。
一味違った中国の景観と文化を楽しむ旅行として、中国雲南省の旅はお勧めです。