故宮博物院

故宮博物院故宮博物院

北京は中国の首都で、首都と言うと、日本での東京をイメージしてしまい、ビジネス街と考える方もいます。しかし、北京は大都市ではありますが、世界遺産もあり、観光地も多く存在します。おおまかな中国の現在と過去を知るという意味では、北京は非常に適した観光地になっています。

北京での観光地としては、まず世界遺産である「故宮博物院」、「頤和園」、「天壇」があります。「故宮博物院」は、東城区天安門北にあり、明・清の2王朝で政治的中心であった紫禁城の宮殿跡です。清の時代が終わった後に、「かつての宮殿」という意味で故宮と呼ばれるようになり、現在では博物館として公開されています。この故宮は、南北960m、東西760mと非常に広く、高さ10mの城壁に囲まれていて、東西南北の4辺に門がありますが、現在出入りできるのは、北の神武門と南の午門のみとなっています。この中に約9千の部屋があると言われていて、全てが公開されているわけではありませんが、それでも全部見て回ると丸1日はかかってしまいます。その為、できれば要所だけを見た方が良いので、太和殿・中和殿・乾清宮・保和殿・交泰殿・坤寧宮・養心殿・翊坤宮・軍機処・儲秀宮・太極殿・長春宮は見ておくようにしましょう。

「頤和園」は、北京の海淀区の西の郊外にあり、北京の中心から約10kmの位置にあります。中国に現存する最大の古代庭園で、面積は290ヘクタールとなっています。清の時代に15年をかけて作られた庭園で、中国の典型的な庭園芸術の代表作とも言われています。この「頤和園」は、昆明湖という人口湖が総面積の4分の3を占めていて、湖上には「東堤」・「西堤」・「南湖島」・「十七孔橋」などの美しい景観があります。その他にも、八角形の3階建てで、四重のひさしをもつ塔の「仏香閣」など、見ておきたい物が多数あります。

頤和園の蘇州街
photo credit: C.J. Wang IMG_0134 via photopin (license)  

頤和園の蘇州街

 

「天壇」は崇文区天壇路にあり、故宮の4倍を超える面積を誇ります。この天壇は、天を祭った場所であり、上空から見ると、建物が「回」の字の形になっています。また、天壇の壁は北側が半円形で、南側が方形になっていて、これは古代中国の宇宙観を表していると言われています。建物や坂、配置された石などが、当時の天や地を意図した作りとなっていて、非常に趣深くなっています。

このような世界遺産以外にも、北京には天安門広場や円明園、国家大劇院、鐘楼、鳥の巣、北京動物園、北海公園、世界公園、霊光寺、八達嶺長城など非常に多くの観光しておきたい場所がありますので、1日では回りきれません。できれば、北京で1泊か2泊した方が良いでしょう。