龍門石窟

 龍門石窟
龍門石窟の仏像

洛陽は、長安に次いで中国史上、都が置かれたことが多く、歴代9王朝が都を置いていました。それだけに歴史的な建築物などが多く、世界文化遺産などもあり、見どころが非常に多くなっています。特に三国志が好きな方の場合、ぜひとも行っておきたい場所です。また、中国最古の仏教寺院もあり、洛陽は、寺社仏閣などが好きな方も行っておきたい場所になっています。

まず、洛陽で世界文化遺産に登録されているものとして、「龍門石窟」があります。洛陽市の南、伊河畔にある龍門石窟は、全長1kmに渡り千カ所以上の石窟があり、北魏の時代から400年に渡って造営された、非常に歴史的価値の高い石窟です。莫高窟、雲岡石窟、麦積山石窟と並ぶ「中国四大石窟」のひとつになっていて、最も完全な状態で保存されています。世界中からも中国の石刻芸術の宝庫と称賛されていて、掘られた仏像は約10万体にもなります。蜂の巣のような穴が無数にあり、その中に仏像が彫られている様は、日本では見られないものです。また、仏像の大きさも、高さ17mの盧遮那大仏から、わずか2cmの小さなものまでありますので、その技術や景観に圧倒されます。交通機関は路線バスがあり、10分程度で行くことができます。

三国志が好きな方にオススメしたい場所は、関林堂になります。三国志に縁があり、「関」の字が入っていることから分かるように、劉備に忠誠を誓った蜀の武将「関羽」を祀る廟です。義を貫き、孫権軍の犠牲となった関羽は、色々な信仰の対象となり、中国全土で祀られていますが、この関林堂が最初のものと言われています。さらに、孫権から関羽の首を送られ、その祟りを恐れて曹操が葬ったという関羽の首塚も、この関林堂に残されています。園内には、明や清の時代に残された記念建造物や、100頭以上の石造りの獅子、50箇所以上の歴代墓地の碑石、千本以上の柏の老木などがあり、厳かな宮殿として、三国志にあまり興味が無い方でも、見ておく価値のある廟になっています。洛陽駅から10km程の場所にあり、バスなどもありませんので、タクシーを利用すると良いでしょう。

洛陽市街から東へ12kmほどにある白馬寺は、中国最古の仏教寺院で、約2千年の歴史があります。この為、中国仏教の源と認められていて、総面積は約6万平方メートルにも及びます。また、神殿に並んでいる塑像は、元の時代から約700年間、一度も修繕されていないにも関わらず、鮮やかで新品のような状態で残っていて、中国国内の非常に珍しい芸術品となっています。